Tea Room Flor

美味しい一杯をこの場所で Tea Room Flor

いらっしゃいませ
お店ができるまで

はじめに


 “紅茶専門の喫茶店を開きたい…。”そう決意し働いていた職場を辞めたのは私がまだ26歳のことでした。
社会人になって5年目の私は、家族や知人の反対や心配を振り切り「なんでもやる気と行動力があればやってやれないことはない!」と内心で大口を叩いていたわけですが、先の見えない不安だけは拭えず…大きな何かに飛び込んでいくのでした。
このページでは、そんな”新しいことに挑戦したい”、”カフェや喫茶店を開きたいけれど実際に開いた人はどんな気持ちだったのだろう”とお考えの方のお役立てになれば幸いです。

激動の春

 4月初旬。まずは現場に出て一から学ぼうと決めた私は、某紅茶喫茶のチェーン店でアルバイトを始めたのですが、人や場所といった環境に…簡単に言えばそりが合わず。一週間と少しで辞めてしまったのですが、悔いは全くありませんでした。なんか違うなあと思う中で無理くり続けていても身にならないと思ったのです。この判断が正しかったのだと思うことになるのは、また少し先のお話。この頃にティーアドバイザーになるための受講手続きをしました。

 アルバイトを辞めて2日後、熊本で大地震が起きました。父方の実家が熊本県であり、親戚や父の友人も多くいたため、仕事をしていない状況だった私は父と二人で神奈川県から車で熊本へ。幸いなことに実家に大きな損壊はなかったものの、断水や屋根が落ちた家が周辺に多くあったので二週間ほどお手伝いに奔走しました。

紅茶の知識を蓄える。

 5月。熊本から帰った私はできることからコツコツやろうと考え、紅茶の本、コーヒーの本、個人事業の始め方の本を購入。日本紅茶協会のティーアドバイザー養成講習を6月に予定していたのもあり、まずは紅茶の本を一通り読んだ後パソコンを使ってワードに要約するなどして予習をしました。

 6月。三日間ある養成講習の初日に、これは見込みが甘かったなあと反省したのを覚えています。まず、配布されたテキストの情報量。自分が全く何もわかってなかったと思い知らされると同時に、出題ポイントをある程度教えてもらえたということを加味しても、一週間後の試験で出る問題数が多く、長い文章をいくつも丸暗記しないと答えすら記述できないのですから思わず絶句していました。ちなみに主観では、私のようにこれから喫茶店を始めようとしている人はおらず、受けに来ていた人は企業や経営中の喫茶店の研修として来ていた方がほとんどだったような気がします。試験の結果は無事に合格しましたが、これは本当に苦労しました。

私、公務員になりました…。

 7月。公務員として働く友人が多忙で猫の手も借りたいという話だったので、臨時職員としてアルバイトをすることになりました。私自身の喫茶店を開くという夢も大事ですが、友人がピンチなのを放っておけず…力になりたかったのです。知らない仕事、知らない職場…またまた未知の世界に踏み込んでしまったのですが、そこで得た経験や人との繋がりは貴重なものとなりました。

 とはいえ、やはり自分の夢も忘れていないのでお店を開くために必要な情報を集めながら…。

個人事業をはじめるための情報収集って難しい

 個人事業をはじめるための本をきちんと読み始めたのがこの頃。念入りに読んでも分かったような分からなかったような…。二周目にしてやっと”ふむふむ”と少しだけ思えるようになりました。これだけは言っておきたいのですが、お店を始めようとするときに必要な知識は本だけでは集まりません。私の場合はインターネットのサイトをいくつも回って見てみたり、実際に経営している人の話を聴いて情報をまとめました。開業に関するセミナーに行ってみるのも手かもしれませんね。なので、いま本を読み返すと「この本必要なことの半分くらいしか書いてないじゃないか!」と言いたくなります。

覚悟

 年末でアルバイトが終わり新年を迎えて間もないころ、店舗探しに本腰を入れることにしました。空き店舗の情報はネットでも見つけられますが、月並みの物件しか見つけられなかったのでやはりここは自分の足で稼ぐしかないと思ったわけです。
 この辺りにお店を出せたらなあと不動産屋を回り、ネットでは見つけられないような居抜き物件はいくつかありましたがどれももうひと押しが足りない。そんなとき、日ノ出町のコーヒーの喫茶店で、”やりたい人が居たら譲りたい”そう言ってくださったオーナーさんがいました。そしてこのお店こそが現在の紅茶専門店”Tea Room Flor”になる場所でした。

 居抜きなので内装や什器等を新しく準備する必要はない一方、支払うお金もありましたが何とか準備し、不動産とも交渉を行った末、無事契約といった形になったのは2月の中旬でした。

オープンに向けて

 契約を終えたあとはオープンに向けた準備を行いました。
 契約開始の4月までに行なったことは
・茶葉の仕入れ先に直接行って話をする。
・コーヒーの淹れ方を覚える。
・オープンに向けて必要な食器や備品を揃える。
・営業許可等の申請。
・近隣住民へ開業のご挨拶をお手紙にしてポスティング。
・ホームページの土台を作る。

 茶葉の仕入れ先は、二年前に紅茶の喫茶店のオーナーさんに誘っていただいたティーパーティに行ったとき、茶葉を販売している方にお会いしていてその方に仕入れをお願いしました。又、元々コーヒーのお店だったので、来ていた常連さん達の居場所を失くしてしまうことのないようコーヒーの淹れ方(サイフォン)や種類、仕入先はできるだけ変えないようにしました。

 4月からオープンまでに行なったことは
・店内を清掃する。
・プレオープンとその準備。
・近隣の店舗に開店の挨拶をしに行く。
・複式簿記のやり方を教えてもらう。
・各種手続き。
・ショップカードを作る。
・メニュー表を作る。

 複式簿記のやり方は本やネットなど、文章や図で見てもかなりわかりづらいです。私もうまく理解できなかったのですが、別でコーヒーの喫茶店を経営する方が親切にしてくださり、非常にわかりやすく説明してくださったのでばっちりと覚えることができました。


 オープン前までの申請や各種手続きに関しては下表にまとめたのでそちらが参考になるかと思います。

  


おわりに

 いかがでしたでしょうか。私が仕事を辞めてお店を開くまでは1年掛かりました。世の中には2か月で始める人もいれば5年掛かったという人もいらっしゃるようです。店舗探しなどで自分が納得のいく場所が見つけられるかどうか、運の要素が絡むところもありますが、自分のやりたいことを常に心の真ん中に据えて行動すればきっと目指した場所に近づきやすくなると思います。

 この話が誰かの役に立ちますように…。